みなさん、「ふるさと納税」やってますか?物価上昇が著しい最近はさらに注目を集めているふるさと納税ですが、その仕組みについて正しく理解できていないため損している方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ふるさと納税について初めて知る人でも分かりやすい「ふるさと納税って何がそんなにお得なの?」という話から、自称ふるさと納税ヲタクの私が教える会社員家族におすすめの節約返礼品について解説します。
この記事を読むことで、ふるさと納税に関する面倒な手続きや税制優遇について理解することができ、手続き面で困ることなく簡単にふるさと納税が活用できるようになります。また、ふるさと納税は節約生活の強い味方となってくれますので、おすすめする返礼品を受け取って節約生活に弾みをつけちゃいましょう。
ふるさと納税の概要
まずは「ふるさと納税」の制度自体に詳しくない方向けに、簡単に概要を説明します。
ふるさと納税とは
ふるさと納税とは、日本の各地方自治体に対して寄付を行い、その返礼品として自治体から商品やサービスを受け取る制度です。寄付を行うことで、金額に応じて寄付金が税金控除の対象となります。
自分が住んでいる自治体以外にも故郷の地域などに寄付をすることができるため、地域の活性化や社会貢献にもつながります。
また、自治体によって返礼品の種類や内容が異なるため、地方自治体の魅力を発信するツールとしても役立っており、特定の地域を応援したいという目的以外にも、寄付額のうち2,000円を超える分について所得税の還付や住民税の控除が受けられるため、豪華な返礼品を目的とした寄付も可能で、利用者にとってはとても嬉しい制度となっています。
ふるさと納税のメリットとデメリット
ふるさと納税のメリットとしては、返礼品を受け取れること以外にも地域の活性化や社会貢献への参加、節税効果などが挙げられます。一方、大きなデメリットはないものの、いくつかふるさと納税を活用するうえで注意事項があったりするため注意が必要です。
ふるさと納税のメリットとしては、以下のようなものがあります。
一方でデメリットとしては基本的にはないものの、以下のよう制限や懸念点があります。
以上のように、ふるさと納税にはメリットとデメリットがあるため、利用する前によく理解しておくことが重要です。
ふるさと納税の手続き方法
ふるさと納税の手続きの流れ
ふるさと納税の手続きは、自治体のホームページなどを経由して、「楽天ふるさと納税」などふるさと納税のサイトから手続きを行います。自治体によって申請の手続き方法が若干異なりますが、大きな流れとしては以下のような形となります。
- 寄付金額を決める
- 寄付先の自治体を選ぶ
- 返礼品を選ぶ
- 返礼品を受け取る
- 税金の控除申請を行う(ワンストップ特例)
- 所得税の還付、住民税の控除
寄付金額を決める
寄付金額を決めます。寄付金額は収入に応じて上限があり、寄付する上限金額の目安はシミュレーター等で確認することができます。シミュレーターについては後程詳細を記載します。
寄付先の自治体を選ぶ
寄付先の自治体を決めます。寄付先の自治体は、自分の出身地や旅行先など、自分が思い入れのある地域など自由に選ぶことができます。寄付先の自治体によって、返礼品の種類や金額が異なるため、事前に調べて比較しておくことが大切です。
返礼品を選ぶ
寄付金額に応じて、自治体から返礼品が送られます。そのため、返礼品の内容をよく確認したうえで選択するようにしてください。
返礼品を受け取る
自治体からの指示に従って、返礼品を受け取ります。返礼品の受け取り方法や期限は、自治体によって異なるため、選択した返礼品がいつどのような形で届くか確認しておくことが大切です。
税金の控除申請を行う(ワンストップ特例)
寄付による税金の控除を受けるには確定申告が必要になります。
ただ、それ以外で確定申告が不要な会社員などについては、ふるさと納税を行った自治体が5つ以内であれば、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」により自治体から送られてくる書類を返送するだけで手続きが完了できるようになります。
所得税の還付、住民税の控除
一連の手続きが正しく行われると、所得税についてはその年から還付され、住民税については翌年度分が控除されます。
ふるさと納税で寄付する金額
ふるさと納税で寄付できる金額の上限と下限
ふるさと納税で寄付できる最低金額は自治体によって異なるものの、1,000円〜5,000円程度がほとんどです。また、返礼品の価格は全て寄付額の3割以下に設定されています。
上限については、個人の場合は寄付金額が50万円を超える場合、超過分の寄付金額については税制優遇措置が受けられません。また法人の場合は、寄付金額が300万円を超える場合は同様の措置が取られます。
ご自身がどの程度寄付が可能か確認するには、以下のようなシミュレーターを用いることで簡単に概算を計算することができます。
ふるさと納税をする際には、自分の所得や税金の状況をよく確認し、控除の方法を理解しておくことが大切です。
ふるさと納税の確定申告について
確定申告の手続き方法
会社員であっても給与以外の収入があったり、ふるさと納税の寄付金額等によっては、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が利用できず、確定申告が必要になる場合があります。確定申告の手続き方法は、次のとおりです。
まず、確定申告用紙を用意します。個人の場合は、所得税・住民税の申告書(青色申告用紙)に必要事項を記入します。法人の場合は、法人税の申告書(法定調書)に記入します。
ふるさと納税をした自治体から「寄付金受領証明書」が届くので、これを確定申告用紙と一緒に提出します。また、確定申告用紙には、ふるさと納税をした自治体名や寄付金額、返礼品の内容などの詳細を記入する必要があります。
ふるさと納税で支援される事業について
ふるさと納税で支援される事業の種類
ふるさと納税で支援される事業には、以下のようなものがあります。
- 地域の活性化に向けた事業
- 環境保全に向けた事業
- 教育や文化の振興に向けた事業
- 子育て支援や高齢者支援など、福祉に関する事業
これらの事業に対して、寄付金が使われることで地域の発展や福祉の向上が図られています。
地域の活性化について
ふるさと納税で支援される地域の活性化には、以下のような取り組みがあります。
- 観光資源の活用
- 地域特産品の開発や販売促進
- 新しい産業の育成
- 公共施設の整備や改修
環境や教育などの分野での社会貢献
ふるさと納税で支援される環境や教育などの分野での社会貢献には、以下のような取り組みがあります。
- 自然環境の保全や再生
- 教育環境の整備や支援
- 防災・減災のための施設整備
子育て支援や高齢者支援など、福祉に関する事業
ふるさと納税で支援される子育て支援や福祉に関する事業には、以下のような取り組みがあります。
- 子育て家庭に対する補助
- 介護サービス充実のための施設整備
これらの取り組みにより、地域経済が活性化され、地域住民の生活がより豊かになることが期待されています。
ふるさと納税で受け取れる返礼品について
返礼品の選択方法
手続きの流れとしてはいくつもステップがあるものの、実際には楽天ふるさと納税等、ふるさと納税サイトから受け取りたい返礼品を検索するだけで返礼品の選択は可能です。
ただ、自治体ごとに対象の寄付金額や返礼品が異なるため、寄付できる金額の上限を超えないことが重要になります。
また、返礼品の内容もしっかり確認しておくことが重要です。たとえば、同じ金額であっても返礼品の種類は様々あります。そのため自分が希望する内容の返礼品を選ぶことが大切です。
さらに、返礼品の品質や量についても確認しておくことが重要です。返礼品は、寄付金額に応じて提供されるため、品質や量が低い場合もあります。自治体によっては、同じ金額であっても返礼品の品質や量が異なることがあるため、注意が必要です。
最後に、返礼品の受け取り方についても確認しましょう。返礼品の受け取り方は自治体によって異なります。郵送や直接受け取りなど、受け取り方法が複数用意されている場合もあります。また、返礼品の受け取り期間も自治体によって異なるため、期限内に受け取り手続きを行うことが大切です。
以上のように、返礼品の選択方法については、種類や内容、品質や量、受け取り方法などを確認して、自分が希望する返礼品を選ぶことが大切です。
返礼品の種類と内容
ふるさと納税で受け取れる返礼品は、自治体によって異なりますが、主に以下のようなものがあります。
特産品や名産品
自治体ごとの特産品や名産品が返礼品として用意されています。たとえば、北海道ならば海産物や農産物、九州ならば黒豚やさつま芋、青森ならばりんごやねぶたなどがあります。
地域の飲食店の食事券
自治体が推薦する地元の飲食店の食事券が返礼品として提供される場合があります。
宿泊券や入浴券
温泉地の自治体では、宿泊券や入浴券なども返礼品として用意されています。
地域の伝統工芸品や手作り品
自治体の伝統的な工芸品や手作り品が返礼品として用意されることもあります。例えば、和歌山県ならば紀州漆器、新潟県ならば燕三条の木工品などがあります。
チケットやグッズ
地域の観光名所やイベントのチケット、自治体のオリジナルグッズなどが返礼品として提供される場合があります。
ふるさと納税での自治体選びのポイント
返礼品の種類や内容
ふるさと納税では、寄付金額に応じて様々な返礼品が用意されています。自治体によって返礼品の種類や内容が異なるため、自分が欲しい返礼品が用意されている自治体を選ぶことがポイントです。また、同じ返礼品でも、自治体ごとに品質や量が異なることもあります。返礼品の内容をよく確認して、自分の希望に合った自治体を選びましょう。
地域の事業内容や活性化状況
ふるさと納税は、自治体の活性化や地域振興を目的としているため、自治体の事業内容や活性化状況も重要なポイントです。自治体が行っている事業が自分の興味や関心に合っているかどうかを確認することで、自分が支援したい自治体を選ぶことができます。
返礼品の品質や量について
返礼品の品質や量は、自治体によって異なります。同じ金額を寄付したとしても、返礼品の種類や内容、数量などが異なる場合があります。また、同じ自治体でも、返礼品の数量が限られている場合があります。そのため返礼品の品質や数量を確認してから寄付をすることが重要です。
また、自治体の予算や人員などの都合によっても影響を受けることがあります。昨年もらって良かった返礼品を今年も受け取ろうと思ったら、今年は中身が少なくなっていたといったことは度々起こります。必ずHP等に記載がありますので寄付をする際には気をつけてください。
ただ、その辺りは元々ありがたい制度だということを理解して、自治体に対して感謝の気持ちを示し、地域の活性化や社会貢献につながるふるさと納税に対する支援意識を持つことが大切なのではないかと思います。
また食材などの場合、大量に注文し過ぎてしまうと保存方法に困ることがありますのでお気をつけください。
返礼品の受け取り方について
返礼品は、寄付を行った自治体から直接送られてきます。送付先は、寄付を行った住所になります。返礼品の配送は、自治体によって異なるため、送付先に配達されるまでに時間がかかることがあります。また、返礼品が到着するまでに数か月から半年程度の時間がかかる場合もあります。返礼品が届いたら、受け取り確認を行い、自治体に受け取り報告をすることが必要です。また、自治体によっては、返礼品の受け取り方法についての案内が送られてくる場合があるため、確認しておくと良いでしょう。
以上のポイントを踏まえて、自分に合った自治体を選びましょう。
おすすめの返礼品5選
節約したいなら生活必需品
では実際にどんな返礼品が節約したい方にとってお得になるかというと、私は「生活必需品」だと考えています。もちろん豪華な食材やアクティビティの体験など素晴らしい返礼品はたくさんありますが、節約という観点で見れば保存が効いてその家庭に必ず必要となる生活必需品を選択した方がその年の節約金額が大きく変わってきます。
具体的には必ず必要だけど大きくて買い物に行くのが大変なものが良いと考えています。必ず必要になるため無駄にすることはありませんし、返礼品は自宅まで送ってくれるため普段大変な思いをして買っているようなもの程送料無料で届けてくれて便利です。
以下では、私がふるさと納税でよくリピートしている生活必需品をご紹介します。
トイレットペーパー(静岡県富士宮市)
絶対にどの家庭でも必要になるもの、そうトイレットペーパーです。もらって絶対に困らないということと、自分で買うと大きくて面倒という点から、ふるさと納税の返礼品としておすすめです。届いたときの量の多さにびっくりすると思います。
ボックスティッシュ(栃木県小山市など)
こちらもトイレットペーパーと同様にもらって困らない優れものです。ただ、トイレットペーパーとボックスティッシュを両方一度に受け取るとなかなか家のスペースを占領してしまうため、場所の確保とタイミングにはご注意ください。
子供用おむつ(香川県観音寺市など)
現在子育てを経験されている方は共感してくださると思いますが、子供のおむつの消費量ってものすごいですよね。しかもとてつもなくかさばるんです。頻繁に買い物しているパパママにとってはありがたい返礼品です。
お米(熊本県玉東町など)
お米も定期的に必要になるものの買うと大変なものです。せっかくですのでふるさと納税を活かしてお得に返礼品を頂いちゃいましょう。
強炭酸水(熊本県玉東町)
我が家では炭酸水をよく利用するのですが、毎回2リットル(2Kg)のペットボトルを買うために家とスーパーを往復するのは大変ですよね。
あとは皆さんに共通することではありませんが、私は今年古い家電を処分してふるさと納税でリニューアルしました。こういった多種多様な使い方ができるのがふるさと納税の素晴らしいところですね。
ふるさと納税の課題と今後の展望
ここまで良い部分ばかり紹介してきましたが、ふるさと納税制度において課題も存在します。
富裕層優遇な仕組みになりがち
寄付金の上限があるとはいえ、税制優遇が伴う制度のため、どうしても多く税金を払っている富裕層の方であればあるほど、寄付できる金額も増えて得られる返礼品も多くなるといった有利な仕組みになりがちです。
特に気をつけていただきたいのは、専業主婦や扶養控除の範囲内など収入の少ない方は、むしろ損になってしまう可能性もあります。
ふるさと納税制度は、払う税金があって初めて得をする制度になります。そのためそもそも所得税や住民税を支払っていない方にとっては節税する税金がないため、他に収入等がなければ寄付金がそのまま実質負担になる可能性が高いです。
人により返礼品の量や質に差がある場合も
返礼品の品質や量については、度々人によって意見が分かれるため様々なレビューが散見されます。
ただ、ここは先程も書きましたが、単純に返礼品がもらえる嬉しい制度ではなく、本来の目的であるふるさと納税は地域の活性化や社会貢献を担っているということを忘れずに、地域を支援する気持ちを持って届いた返礼品に感謝しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ふるさと納税の概要や手続き方法、寄付金額の範囲や確定申告の方法、返礼品の種類や受け取り方、自治体選びのポイントなど、ふるさと納税に関する基本的な情報から、実際にもらって良かった返礼品など詳しく紹介しました。
- 地方自治体に対する支援や地域活性化に貢献できる
- 返礼品を受け取ることができる
- 所得税や住民税の控除が受けられる
ふるさと納税は、節約をしたいと考えている一般の会社員の家庭であれば是非活用すべきお得な制度です。自分自身の節約ができて地域格差是正など社会に貢献できる一石二鳥な取り組みですので、返礼品に感謝をしつつしっかりと自身の資産形成を加速させていきましょう。
ふるさと納税に関するよくある質問Q&A
- Q寄付金10,000円で3000円の返礼品もらうのでは損してないですか?
- A
いいえ。寄付した金額は手数料の2,000円を除いてそのまま税金控除になるため、ふるさと納税で受け取った返礼品分お得になる仕組みです。
- Qふるさと納税は、どのような人が利用すべきですか?
- A
ふるさと納税は、所得税や住民税を納める必要がある人であれば、基本的には誰でも利用すべきです。また、地方自治体の活性化に貢献したいと考えている人や、地元の特産品を手軽に手に入れたい人にもおすすめです。
- Q返礼品の質にばらつきがあると聞きました。本当ですか?
- A
はい、自治体によって返礼品の質や量が異なるため、ばらつきがあります。ただ、人によって感じ方などは異なるため、返礼品を選ぶ際には、レビュー等を参考にしつつご自身で判断していただくようにお願いします。
- Q寄付金額はどのくらいが適切ですか?
- A
寄付金額は、自分がどの程度の返礼品を希望するかや、自分の所得に合わせて決めると良いでしょう。また、寄付金額が高額になるほど、返礼品の質や量が高くなることが多いため、自分が欲しい返礼品に合わせて決めると良いでしょう。
- Qふるさと納税は、確定申告が必要ですか?
- A
ふるさと納税を利用した場合、返礼品の金額に応じた寄付金控除が受けられます。そのため、確定申告を行う必要があります。ただし、ふるさと納税を行った自治体が5つ以内であれば、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」により自治体から送られてくる書類を返送するだけで手続きが完了できるようになります。
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