子育て中のパパママのなかには、現在「ジュニアNISA」を活用していますという方も多くいらっしゃると思います。しかしながら、ジュニアNISAは2023年で廃止(投資可能期間が終了)してしまうということで、今後代わりの子供の教育資金に関する資産運用をどのようにするべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
こちらの記事では、ジュニアNISA廃止を受けて、制度廃止がもたらす影響や今後も賢く資産運用をしていくための方法についてまとめています。
この記事を読むことで、残念ながら今年2023年で終了してしまうジュニアNISAについて、終了してしまった後口座はどうなってしまうのかといった疑問や、来年2024年以降ジュニアNISAに代わる新たな投資の非課税制度ができるのかといったことについて解説します。
「ジュニアNISA」とは?
ジュニアNISA制度の背景
元々ジュニアNISAは、2016年から未成年者向けの少額投資非課税制度として誕生しました。子供の教育資金を準備するためのひとつの手段として、子供が小さいうちから少額ずつ投資をすることで、高校卒業後に大学等へ進学する際の入学資金等に充てられることを想定して作られています。
ただこちら、2024年から始まる新NISA(仮称)の誕生に合わせて、ジュニアNISAの新規投資可能期間が2023年までで終了してしまう運びとなりました。それにより、今までジュニアNISAを利用していたパパママや、これからジュニアNISAを利用しようと思っていたパパママがにとっては、ジュニアNISAがなくなるため次の代わりとなる制度がないかということがひとつ来年以降の課題となっています。
ジュニアNISAの特徴
ジュニアNISAの主な特徴は以下の通りです。
- 未成年者を対象とした少額投資非課税制度
- 子供のためのに子供の名義で親権者等が代わりに運用する
- 年間で80万円までが新規の非課税投資が可能
- 2023年で新規投資可能期間が終了
- 制度終了時点で20歳になっていない場合ロールオーバーが可能
ジュニアNISAってなんで廃止されるの?
ジュニアNISAが廃止になった経緯で大きな理由は2つあると思われます。1つめは、一般NISAやつみたてNISAと比べて口座開設数が少ないというのが理由に挙げられます。ジュニアNISAの特徴として、18歳未満の未成年を対象としていること、そして子供が18歳になるまでは払い出し制限があることが挙げられます。
対象年齢については、18歳未満の未成年者を対象としているため、そもそも18歳以上を対象とした一般NISAやつみたてNISAと比べると利用者が少なくなってきます。実際にジュニアNISAは一般NISAやつみたてNISAと比べて口座開設数はかなり少ないのが現状です。
名称 | 口座数 |
---|---|
一般NISA | 約1,240万口座 |
つみたてNISA | 約472万口座 |
ジュニアNISA | 約64万口座 |
また、使い勝手という意味では18歳になるまで払い出しができません。たとえば公立ではなく私立の高校に通わせたいと考えたときには、公立の高校に通わせるより負担が増えることになります。今こそジュニアNISAで準備した株式を売却して払い出す時だと考えても、18歳に満たないためせっかく積み立てておいたジュニアNISAのお金を使うことができないという状況になり、使い勝手が悪かった状況です。
こちらは後に払い出し制限がなくなったため、今年利用できるご家庭であれば是非おすすめしたい制度へと変化したのですが、詳細は以前の記事で解説していますのでご確認ください。
ジュニアNISAが終了したら口座はどうなるのか
終了したら口座はどうなるのか?
ジュニアNISAが終了した場合、口座はどうなるのか不安になると思います。ジュニアNISA制度終了後、非課税期間の5年間が終了しても子供が18歳になるまで非課税で保有することは可能です。ただこれには移管手続きが必要となっており、非課税期間が終了するタイミングでロールオーバー用の継続管理勘定へ移動する必要があります。
この継続管理勘定では、新規で購入はできないものの、非課税で保有し続けることができていつでも売却ができる状態になります。払い出しをするタイミングで一括売却となり、その後口座は廃止される流れとなります。
継続管理勘定で18歳まで保有した場合は、一括で売却するか子供の新NISA口座へ移管するか選択することになります。
「ジュニアNISA」に代わる代替手段とは?
新NISAへの統合
ジュニアNISA終了後に、子供の教育資金を運用する方法としてはいくつかの選択肢が挙げられます。が、現実的なのは親の新NISA枠を活用してジュニアNISAと同じように運用するのが一番良い選択だと思われます。
現行のNISA制度の場合、一般NISAは年間120万円、つみたてNISAは年間40万円非課税枠を活用することができます。それが新NISAでは年間で最大360万円まで非課税枠を活用できることになります。
ジュニアNISAは年間80万円の非課税枠があったため、来年以降ジュニアNISAで活用するはずだった80万円を新NISAで活用しても、最大で一般NISAの年間120万円+ジュニアNISAの年間80万円=200万円が新NISAの年間非課税枠360万円を下回るため、非課税枠は十分足りる計算にはなります。
それ以外の非課税制度は現状難しい
現状の投資非課税制度としては他にもいくつかありますが、代表的なものとしては「iDeCo」や「「企業型確定拠出年金(企業DC)」などがあります。ただ、これらは基本的には60歳未満での払い出しができない払い出し制限があります。
ご自身が高齢でない場合、子供の教育資金が必要になる年齢と年金を受け取る年齢が合わないため、ジュニアNISAの代わりと考えるのはかなり難しいです。
ジュニアNISAに代わる新制度があるかも?
ジュニアNISAが終了すると、18歳未満を対象とした非課税制度自体も2023年で無くなるため、もしかしたら2024年以降でジュニアNISAに代わる新たな制度が新設される可能性もあります。
ただこれは完全に個人的な推測にはなりますが、先程にもありましたように保護者がいれば新NISAの非課税枠内で包括できるとも取れてしまうため、新制度が誕生する可能性は高くないと思われます。ここについては引き続き情報収集をしていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、子育て中のパパママに向けてジュニアNISA終了に伴う今後の疑問や方向性について解説してみました。個人的にはジュニアNISAはとっても良い制度だったと思うので、終了してしまうのは残念でなりませんが、代わりの新NISAがものすごく優秀な制度であるため、安心して乗り換えようと考えています。
子供の教育資金は人生でも大きな支出のひとつです。便利な制度があるならば賢く利用して、支出を抑えることで、より子供のためにお金を使ってあげられるように親として頑張っていきましょう。
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