投資で暴落したらどうする?むしろ暴落待ちできるメンタルを鍛える

株価暴落投資

長く株式市場の場にいると、どこかで必ず市場の暴落を経験することになります。

「そんなことは分かってるよ!」

と、多くの投資家は事前にある程度の勉強をしたうえで株式市場に参加をしますが、いざ株式市場が暴落すると、多くの投資家は恐慌状態に陥り、焦って行動することがあります。

しかし、適切な対応を取ることで、暴落時にも損失を最小限に押さえたり利益を生み出すことができます。こちらの記事では、暴落前後に対する投資家の戦略や心理的罠、経済指標や企業情報の意味や分析方法について解説しています。暴落に備えて投資家が知っておくべきことをまとめましたので、今後の投資に役立ててください。

記事を読んで分かること
  • 株式市場が暴落するメカニズム
  • 暴落前後の投資戦略
  • 暴落を耐えるために支えてくれる基礎知識やリスク管理

この記事を読むことで、暴落のメカニズムと暴落に対する投資家の戦略や心理的罠を理解し、投資判断をするための知識を身につけることができます。また、リスク管理やポートフォリオ管理の方法を学ぶことで、安定した投資を行うことで、損失を最小限に抑える参考になります。

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はじめに

投資の基本情報

投資とは、お金を使って将来的に資産価値が上がることで利益を得るための行為です。株式、債券、不動産、ファンド、仮想通貨などの種類があり、投資を行うことで、お金が増える可能性がありますが、同時に元本を失うリスクもあります。そのためリスクとリターンのトレードオフを理解し、自身に適した投資対象を選択する必要があります。

暴落時に投資家が直面する課題

暴落とは、株価や市場が急激に下落することを言います。暴落によって、投資家は大きく損失を被る可能性があります。暴落時に直面する課題としては、まだ値が下がることを予想して今のうちに売るべきか、今後の回復に期待して待つべきかという判断や、損失を最小限に抑えるための戦略、心理的なストレスなどがあります。

株式市場が暴落すると、投資家は以下のような課題に直面することになります。

資産価値の減少

株価が下がるため、保有している株式の価値が減少します。これにより、投資家の資産価値も減少することになります。

損失回復までの時間

暴落後に株価が回復するまでには時間がかかる場合があります。そのため、損失を回復するまでには長期間の投資が必要となることがあります。

パニック売りの誘惑

暴落が起こると、投資家の中にはパニックに陥り、株式を急いで売却しようとする人が出てきます。しかし、判断を誤って売却をすると、損失がさらに拡大することがあるため、冷静な判断が求められます。

資金不足のリスク

投資家が株式市場での損失を被った場合、生活費や必要経費の資金不足が発生する可能性があります。このため、投資家は十分なリスク管理を行い、適切な節約や備えをする必要があります。

株式市場が暴落すると、投資家はこれらの課題に対処しなければなりません。しかし、冷静な判断とリスク管理を行い、長期的な視点で投資を行うことが重要です。

何故暴落は起きるのか

では何故そもそも暴落が起きるのでしょうか。暴落が起こるメカニズムを解説していきます。

暴落が起こるメカニズム

株式市場において、暴落が起こるメカニズムは複数ありますが、代表的なものをいくつか紹介します。

過剰な投機

株価が急騰した際に、多くの投資家が急激に参入することがあります。このような状況では、株価が実態経済と乖離することがあります。そして、市場参加者が利益確定のために売り始めると、株価が急落することがあります。

金融政策の変化

中央銀行が金融政策を変更することによって、株価が影響を受けることがあります。たとえば、現在行われているように利上げを行うと、企業の借入コストが上がり、経済活動が鈍化するため、株価が下落することがあります。

外部的要因

世界的な経済情勢の悪化や、天災など、企業や市場に影響を与える外部的要因がある場合、株価が下落することがあります。

以上のような要因が重なることによって、株価が急落することがあります。初心者の場合は、投資をする前にリスク管理の基本的な知識を学んで、適切な投資を行うことが重要です。

3-2. 過去の暴落事例

過去、実際に起こった株式市場の暴落事例としては以下のような出来事があります。

  • 世界恐慌(1929年)
    1929年10月、アメリカ合衆国で株式市場が大暴落し、世界恐慌が引き起こされました。株価は一晩で大幅に下落し、多くの投資家が破産してしまいました。
  • ブラックマンデー(1987年)
    1987年10月19日、世界的な株式市場が同時に暴落しました。この日は「ブラックマンデー」と呼ばれ、ダウ平均株価は一日で22.6%も下落しました。
  • リーマンショック(2008年)
    2008年9月、アメリカの大手金融機関リーマン・ブラザーズが倒産したことをきっかけに、世界的な金融危機が発生しました。株式市場も大幅に下落し、多くの投資家が被害を受けました。

これらの暴落事例からも分かるように、株式市場は前触れもなく突然大きく動くことがあります。そのため投資家は常にリスクを意識し、慎重に投資を行う必要があります。

暴落における心理的負担

「暴落なんていつか起こると分かっている」
でも実際に株式市場で暴落が起こった際に適切な行動が取れない理由の多くは、予想以上の心理的負担から来るものです。

暴落時に投資家が陥りやすい心理的罠

暴落時には、投資家たちは冷静に判断することが難しくなり、しばしば感情だけに振り回されてしまうことがあります。以下で暴落時に陥りやすい心理的罠を紹介します。

損失回避の心理

株価が下落していく中で、損失を最小限に抑えるために、投資家はついつい損切りをせずに、そのまま保有し続けてしまうことがあります。これは、「損失回避の心理」と呼ばれる心理的罠であり、損失を回避するために、リスクを取ることを避けてしまう傾向があります。

群集心理

株価が急落すると、SNS等やニュースなど周りの人たちが売りまくっている状況を見聞きしたりすることがあります。このような状況において、投資家たちは周りに合わせて売ってしまうことがあります。これを「群集心理」と呼びます。群集心理に陥ると、自分で判断することを怠り、周りに流されてしまうことがあります。

負けを取り戻したい心理

株価が下落すると、多くの投資家たちは損失を出してしまいます。そのため、損失を取り戻したいという心理が働き、高値で購入した銘柄が下がったときに、そのまま保有してしまうことがあります。これを「負けを取り戻したい心理」と呼びます。しかし、株価がさらに下落してしまうと、損失が大きくなってしまう恐れがあります。

過去の株価に執着する心理

投資家たちは、過去に高値で購入した銘柄が下落した場合に、その価格まで戻ることを期待してしまうことがあります。これを「過去の株価に執着する心理」と呼びます。しかし、市況が変化し、過去の価格に戻ることがなく、損失を出し続けることになる恐れがあります。

これらの心理的罠に陥ってしまうと、投資家たちは冷静な判断ができず、損失を出し続けてしまう恐れがあります。したがって、投資家たちは自身が購入した銘柄に対して冷静に評価し判断することが求められます。

心理的罠から克服するための方法

これらの暴落時に陥りやすい心理的罠から克服するための方法は以下の通りです。

冷静な判断

暴落時には冷静な判断力が必要です。パニックにならず、冷静に相場の状況を見極めることが重要です。株式市場は長期的に見れば必ず回復するため、基本的には短期的な価格変動に惑わされずに、持ち株を保有し続けることが大切です。

損切りの実施

とはいえ銘柄にもよりますが、損切り自体が全て悪いわけではありません。株価が下落して損失を出した場合、早めに損切りを実施することも重要です。たとえばポジションの10%を上限にするなど自分自身のルールを決め、目標とする損失額や利益額を決めておくことが必要です。そのルールを決めたら、感情に流されず、しっかりと守るようにしましょう。

投資家心理のコントロール

暴落後の株価が反発しても、投資家心理に左右されずに、冷静に相場を見極めることが重要です。暴落している今が底値ではなく、二番底、三番底のように再び下落する可能性もあるため、その時のリスクを理解した上で投資を行うことが必要です。

暴落後に取るべき投資戦略

暴落が起こった場合取るべき行動

暴落が起こった場合、投資家は冷静に対処することが重要です。以下に、暴落時に投資家がとるべき行動を紹介します。

損失を認める

暴落によって損失が出た場合、まずは事実として損失を認めることから始めましょう。そこからその損失を取り戻すために何が必要か具体的な戦略を立てる必要があります。

感情に左右されず冷静な判断をする

暴落時には、パニックになって急いで売却してしまう人が多くいます。しかし、株価は常に上下を繰り返しており、株価が下落したからといって必ずしも企業自体が悪くなったとは限りません。まずは冷静に状況を判断し、その後の対処を考えるようにしましょう。

ポートフォリオを見直す

ポートフォリオが暴落に弱い構成になっている場合、大きな損失を被ってしまうことがあります。暴落があった際には、今一度自身の投資対象の種類やリスク分散の程度を再確認し、ポートフォリオを見直してみることが大切です。

長期的な視点で投資する

暴落時には、株価が短期的に下がることがありますが、長期的な視点で投資を続けることが大切です。株式投資は、長期的な投資であることを忘れずに、株価が下がったからといって即座に売却することのないようにしましょう。
自分が投資した目的や目標を再確認し、それに従ってポートフォリオを再調整する必要があるかどうかを検討します。

自己研鑽を続ける

株式市場は常に変化しています。今回の暴落が何故起こったのか、どう備えれば良かったか、自分のポートフォリオは適切だったのかなど、改めて暴落を機に学び、次の暴落に備えられるよう力をつけましょう。長期投資においても最新の情報や投資戦略を学び続けることが重要です。

株価は暴落後に回復している

過去のデータを振り返ると、株式市場では暴落が起こってもその後市場全体は回復をみせています。ただし、暴落から回復するまでの期間はそれぞれ異なり、その暴落の原因や程度によって異なります。過去の暴落事例を振り返ると、一部の暴落は数日で回復することもありましたが、中には数年かかって回復したものもあります。

暴落から回復するまでの期間は、過去のデータから分析することができます。一般的に、大きな暴落が起こった場合、株価は急速に下落しますが、その後は徐々に回復する傾向があります。過去の暴落の例を挙げると、2008年のリーマンショックでは、ダウ平均株価は急落しましたが、その後は約5年間で回復しました。また、2020年の新型コロナウイルスの影響による暴落でも、急激な下落が見られましたが、その後はV字型回復となりました。

暴落が起こった場合の優良株や割安株のポイント

暴落時には、優良株や割安株を選ぶことが重要です。以下にその選定するうえでのポイントを紹介します。株価が下がっているうちは、買いのチャンスがあるということを覚えておきましょう。

マーケットの動向を見極める

株価が下落した原因やその後の動向を見極めることが重要です。企業の業績や財務状況などを十分に分析したうえで割安と判断することができれば、割安株は魅力的な投資対象になりますので、マーケットの状況を常にチェックすることが必要です。

時期を見極める

株価が下落しても、その後すぐに上昇する場合もあります。割安株は、株価が暴落している場合には特に魅力的な投資対象になりますので、暴落の底値を見極めることができるよう、情報収集や分析を行うことが重要です。

リスクを考慮する

ただし、割安株には必ずしも投資する価値があるわけではなく、株価が下落しても、買い付けた銘柄がそのまま倒産してしまう可能性もあります。リスクを考慮し投資先を選ぶことが必要です。

暴落前に備えるための投資戦略

とはいえ、株式市場の動向や経済情勢は予測が難しいため、事前に暴落前から備えられるのが一番です。より良い購入タイミングを図るために暴落を期待する、いわゆる「暴落待ち」ができる位自信を持って投資を続けられると良いですね。

損失を最小限に抑えるための戦略

暴落時に損失を最小限に抑えるためには、投資家は以下のような戦略をとることができます。

ポートフォリオの分散投資を行う

 株式だけでなく、債券や不動産など、複数の資産クラスに分散投資することで、リスクを分散することができます。特定の業種や地域に投資している場合は、その業種や地域のリスクに晒されることがありますが、分散投資をすることで、それらのリスクを軽減することができます。

積極的な現金保有

 暴落時には、現金が最も価値があるとされています。現金を所有しておくことで資産の目減りを減らすことができます。また、株価が下落している時期に現金を持っていると、割安になっている株を買い増しすることができます。一定の現金を常に保有しておくことで、万が一の不測の事態に備えることもできます。

投資家心理について学ぶ

暴落時には、多くの投資家が恐慌状態に陥り、パニックに陥ることがあります。投資家心理について学ぶことで、冷静な判断を行い、適切な投資判断をすることができます。また、投資家心理に詳しくなることで、暴落時における投資機会を見つけることができます。

ドルコスト平均法を活用する

ドルコスト平均法は、長期的な投資でリスクを分散するための方法です。暴落時には、ドルコスト平均法を活用して、安値での購入を行うことができます。長期的に見た場合、株式市場は上昇傾向にあるため、ドルコスト平均法を活用することで、安定した資産形成を図ることができます。

長期的な視点で判断する

暴落時には、株価が大きく下落するため、多くの投資家が一時的な損失に焦点を当ててしまいます。しかし、株式投資は長期的な資産形成のための投資であるため、長期的な視点で判断することが大切です。株価が下落しても、企業の成長性や将来性を見据えて投資することが重要です。

暴落時に関するQ&A

Q
暴落時にどのようにリスク分散をすればよいですか?
A

暴落時には、複数の企業に分散して投資することが重要です。業種や国籍、市場規模などの異なる企業に分散して投資することで、リスクを分散することができます。

Q
暴落時に優良企業に投資する場合、どのように優良企業を選べばよいですか?
A

優良企業を選ぶ際には、財務状況や企業の将来性などを調べることが重要です。また、市場規模や業界動向、企業の競争力なども考慮した上で、投資できるか判断しましょう。

Q
暴落時に現金を保有することは良いのでしょうか?
A

暴落時には、現金を保有することも重要です。現金を保有することで、機会が生じた際にすぐに投資することができます。ただし、長期的な投資をする場合には、現金保有の割合は適切な範囲内に抑えるようにしましょう。

Q
暴落時に利益確定は必要ですか?
A

暴落時には、投資した企業の業績や財務状況を再度確認し、必要に応じて利益確定することも必要です。ただし、短期的な価格変動に影響されず、企業の将来性を信じて長期的に投資する場合には、利益確定は控えるべきです。

Q
暴落時にはどのように心理的な影響を受けずに投資を続ければよいですか?
A

暴落時には、感情に左右されずに冷静に投資を続けることが重要です。自分なりの投資スタイルを持ち、投資目的や期間、リスク許容度を考慮した上で、自信を持って投資判断をすることが大切です。また、信頼性のある情報源を確認し、情報に基づいた判断を行うようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

株式投資においては、暴落時の対応が非常に重要です。暴落時には、冷静な判断を行い、適切な対応を取ることが必要です。具体的には、以上に書いてきたようなリスク分散、損切り、優良企業への投資、ドルコスト平均法の活用、現金の保有、将来性のある企業への投資、投資家心理の理解、信頼性のある情報源の確認、そして自分なりの投資戦略の確立などが大切です。

投資にはリスクがつきものですが、上手に対応することで、将来的に高いリターンを得ることができます。投資初心者の方は、暴落時の対応をしっかりと学んでおくことが、投資の成功につながると言えます。しかし、投資にはリスクが伴いますので、自己責任で行うことが大切です。

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